新しい抗がん剤の可能性と危険


ガン治療に最も効果的な食事法

癌に関する研究が進み、発症の原因の特定や遺伝子の解析も進んでいます。そこから新たな抗がん剤が生まれようとしていることには期待が持てますが、イレッサのように新たな問題を生じさせる原因になりかねないのも事実です。慎重さと迅速さという相反する要素を上手に共存させることが、癌の最新治療の開発には求められます。

<がん>誘発するたんぱく質を特定 九大グループ
1月19日8時27分配信 毎日新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090119-00000010-mai-soci

 九州大生体防御医学研究所の中山敬一教授(細胞生物学)のグループが、がんを抑制する遺伝子「p53」の働きを妨げるたんぱく質を特定した。このたんぱく質はがんを誘発する機能があり、増殖すると、がんを発症しやすくなると考えられている。たんぱく質の働きを解明することで、新たな抗がん剤の開発につながる可能性もある。18日付の英科学誌「ネイチャー・セル・バイオロジー」電子版で発表した。

 p53は、異常な速さで増殖するがん細胞などを根絶するため、細胞を自滅に導く機能がある。だが、がん細胞と同レベルの速さで著しく増殖する胎児期の細胞はp53の影響を受けず、その理由は謎とされてきた。

 研究グループは、p53に結合し、胎児期に多く生産されるたんぱく質「CHD8」に着目。胎児期のマウスによる実験で、CHD8が結合したp53が機能しなくなることを突き止めた。また、これまでの研究では、培養したがん細胞ではCHD8の発現量が多く、マウスにCHD8を皮下注射するとがんを発症する傾向も出ているという。

 中山教授は「CHD8はがんを誘発する“がん遺伝子”といえる。CHD8の機能を抑える薬を開発すれば新しい抗がん剤になると期待できる」と話している。【門田陽介】